逆風の自民、勝ちきれた戦略と逆転の呼び水 「萩生田帝国」の市長選

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藤田大道 太田原奈都乃
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 21日に投開票された東京都八王子市長選は、自民、公明両党が推薦した候補が接戦を制して初当選を決めた。八王子は、政治資金パーティーをめぐる自民派閥の裏金事件で渦中の一人である萩生田光一衆院議員の地盤。まれにみる大逆風のなか、推薦候補が勝ちきれた要因は何だったのか。

「私がブレーキとなってしまった」

 21日夜、元都職員の初宿(しやけ)和夫氏(59)の当選が確実な情勢が伝えられると、支援者が集まった事務所に萩生田氏が姿を見せた。

 「寝られない1週間だった」

 「おわびをして歩いた」…

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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2024年1月22日12時2分 投稿
    【解説】

    現職が初宿氏を後継指名した選挙だが、現職の前回選挙(次点に3万票近い差)と比べるとかなり票差が縮まった。 朝日新聞の当日出口調査で見ても、初宿氏はボリュームの多い無党派と自民支持層を固めるのにかなり苦労した形跡がある。政治とカネの問題

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    前田直人
    (朝日新聞デジタル事業担当補佐)
    2024年1月22日8時45分 投稿
    【解説】

    自民党サイドの考え方としては、公明支持層をしっかりひきつけて、逆風下で生まれた反自民票をいかに割って分散させるかがポイントだったと思います。前回よりも投票率が7ポイント上がったにもかかわらず、当選者の得票数が1万5千票近く減っているのをみて

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