速報中ヘルプ

速報中の記事では最新情報を随時更新します

【詳報】岸田首相の派閥解散 「潔い」のか「金の持ち逃げ」か

政治タイムライン

[PR]

 自民党派閥が政治資金パーティー収入の一部を裏金化したとされる事件で、岸田文雄首相は岸田派の解散を表明し、乾坤一擲(けんこんいってき)の大勝負に出ました。19日午後に会合や記者会見を開く他派閥はどう出るのか。政治とカネの問題はしっかりと説明するのか。野党の反応は。タイムラインで速報します。

21:50

江島潔参院議員、5年で還付280万円 「派閥からの気持ちです」

 自民党の清和政策研究会(安倍派)所属の江島潔参院議員(山口選挙区)は19日夜、政治資金パーティー収入をめぐる事件と安倍派の解散についてオンラインで記者会見を開き、2022年までの5年間に、パーティー券の販売額がノルマを上回った計280万円を安倍派から還付されていたことを明らかにした。政治資金収支報告書には記載しておらず、訂正するという。

 江島氏によると、還付額は18年に12万円、19年は28万円、20年は38万円、21年は62万円、22年は140万円。ノルマは、自身が参院選で3選をめざした22年は免除されたという。

 毎年の同派パーティーのあと江島氏の会計担当秘書が同派事務局長に呼び出され、「派閥からの気持ちです」といわれて現金を受け取った。収支報告書には記載する必要がないと伝えられ、秘書は政治資金を管理する口座に入金していたという。

 江島氏は、長年にわたる慣行が国民の政治不信を招いたとし、「その一員として深く反省し、おわびしなければいけない」と陳謝。派閥解散については「安倍総理を失い、安倍派の立て直しを十分にできないまま解散せざるをえなくなるのは断腸の思い。なんとかもう一度、安倍先生が目指していた日本の国づくりを、私たち全員原点に戻ってゼロからのスタートで構築していきたい」と述べた。

21:30

設立者の孫・福田達夫氏「解散が最低限の判断」

 自民党安倍派(清和政策研究会)に所属する福田達夫・筆頭副幹事長は、記者団に対し、安倍派の解散について「最低限の判断だ」と述べた。福田氏ら同派の中堅・若手議員は、政治資金パーティーをめぐる事件を受け、塩谷立座長に派閥の解散を申し入れていた。

 同派は、福田氏の祖父・赳夫元首相が首相退任後の1979年に設立した「清和会」を源流に持つ。赳夫氏は田中角栄元首相と激しく対立し、「金権政治」を否定して清和会を立ち上げた経緯がある。

 福田氏は「政治が国民の信頼が無ければ動けないという原点に戻った上で、足腰を強くした政治家の集まりをつくっていく。そういうことをしっかりとやっていきたい」と述べた。

21:20

西村氏、離党・議員辞職否定「事務総長の立場で関わったことない」

 自民党安倍派の「5人衆」と言われ、同派の事務総長を2021年10月から22年8月まで務めた西村康稔・前経済産業相は安倍派の総会後、記者会見で「(自民)離党、議員辞職は、今の時点では考えていない」と語った。

 同派が政治資金パーティー収入の一部を裏金として議員にキックバック(還流)していた疑いについて、「事務総長の立場で何か関わったことがない。いつごろからどのような形で始まったのかという経緯、歴史については承知していない」と述べた。

 同派では、2022年のパーティー開催に際し、安倍晋三会長や中枢幹部が、裏金を還流する運用を取りやめる方針をいったん決めていたことが、関係者への取材でわかっている。安倍氏の銃撃事件での死亡後、決定は撤回され、従来通り還流されたという。

 西村氏は「令和4年(2022年)の還付金については、安倍会長の意向を踏まえて、幹部の間で還付を行わないという方向で話し合いが行われていた」と説明。「しかし結果的には一部の所属議員に、現金での還付が継続されたということのようだ」とした。その上で「私が還付を指示したり、了承したりしたこともない」と述べた。同年7月の安倍氏の死亡後、西村氏は同8月に経済産業相に就任したため、「その後は一切、このことについては何か幹部と話したことはない」と語った。

21:00

首相の派閥解散方針で石破氏「(存在が)ダメなのかよく分からない」

 自民党の石破茂元幹事長がBS11の番組に出演した。岸田文雄首相が岸田派の解散を表明したことについて問われ、「派閥を本来の政策集団に戻すためのルールを考えなきゃいけないと思っていたが、(首相から)ポーンと『解散』って言われちゃった」と語った。麻生派や茂木派、森山派が立件されなかったことに触れ、「立件されなければセーフなのか。それとも立件されようがされまいが、派閥そのものはダメなのか。よくわからない」とも述べた。

20:30

「秘書が報告せず、報告書の簿外で管理」 裏金で世耕氏 

 自民党安倍派の世耕弘成・前党参院幹事長が記者会見した。パーティー券の販売ノルマ超過分の派閥からのキックバックについて「秘書が私に報告しないまま政治資金収支報告書の簿外で管理していた」とし、「現状、不正な目的や私的な目的の支出は一切確認されていない」と主張した。

 一方、派閥については「政治の世界のルール、リーダーとなっていくためにはどういうステップを踏んでいかなければいけないかを先輩から手ほどきを受けられる」と利点を説明。そのうえで、「罪の部分はお金。管理の甘さが出てきた」と話した。「今後、何らかの集団はできると思う。お金とかポストの分配から切り離し、共通の政策目標を持った人間が純粋に集まるような集団になっていくべきだと思う」とも語った。

20:15

塩谷座長、裏金問題は「会長と事務局長が...」

 自民党安倍派の座長の塩谷立・元文部科学相は記者会見で「離党についても考えておりません」と述べた。会見に同席した高木毅・前党国会対策委員長は「それぞれが判断するということでよろしいのではないかと思う」と語った。

 安倍派が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していたとされることについて、塩谷氏は「(同派の)会長と事務局長が話をしてきたんだろうと我々は思っている。私も事務総長を経験しているが、実際にそれに携わったことはない。お金、人事、選挙などの重要なことは、やっぱり会長が決めてきたと思っている」と述べた。直近5年間で会長だった細田博之衆院議長、安倍晋三元首相はすでに死去している。

20:15

橋本聖子氏、受け取った裏金は2057万円

 安倍派の橋本聖子氏は総会後、自身が受け取った裏金の額を記者団から問われ、「2057(万円)だったというふうに思う」と答えた。「非常に深く反省している」と述べたが、「議員を続けていく中で、責任を果たしていく」として議員辞職は否定した。

 安倍派解散に関しては「派閥を解消することだけで全てが終わるということは全くない。これから改革をしていく。その改革がどういうものであるのかを示さない限り、解散をしたからといって解決する問題ではない」と語った。

20:00

「派閥解消がほとんど全員だった」 安倍派・塩谷氏が会見

 自民党安倍派の座長の塩谷立・元文部科学相は記者会見で「議員辞職の意思はありません」と述べた。安倍派の解散については「誠に残念だし、断腸の思いだ。しかし今回起こった件については、政治の信頼を大きく著しく失った責任、派閥のあり方、これからの政策のあり方などを考えた時、解散がまずはスタートではないかという多くの意見があった」と語った。同派の議員総会での議論については「派閥解消を訴えた人は、ほとんど全員だった」とした。

19:55

安倍派の記者会見始まる 派閥解消を発表

 自民党安倍派の議員総会後の記者会見が始まった。同派座長の塩谷立・元文部科学相は「清和研(安倍派)を解消すると決定させていただいた」と発表。「(政治資金)収支報告書への多額な不記載により、国民、自民党関係者のみなさん方の信頼を裏切ってしまったことに対し、心から深くおわび申し上げる」と語った。

 一方で「違法な支出のために裏金づくりをされたと報道され、議員たちは心を痛めている。けっして不正な使い方をしたわけではないと私どもも信じている」と主張した。

19:40

西田氏、還流続いた理由を幹部知らず「話にならない」

 自民党安倍派の総会後、西田昌司氏が記者団の取材に応じた。「全体像は我々も含めて全くわかっていない。派閥の幹部も『我々も知らなかった』という話をする。それでは話にならない」と語り、派閥幹部が説明するよう求めた。具体的には「安倍さん(が派閥会長)の時には(還流を)なくそうという話になってたのが、(還流が続いて)違っている。なんでそうなったのか、そこが一番大事なポイントなんだから、ちゃんとそこは(説明を)やってもらいたい」と述べた。

 安倍派では2022年のパーティー開催に際し、安倍会長(当時)や中枢幹部が、所属議員側に裏金をキックバック(還流)する運用を取りやめる方針をいったん決めていたことが、関係者への取材でわかっている。安倍氏は同年7月に銃撃事件で死亡。決定はその後に撤回され、従来通り還流されたという。

19:30

下村元政調会長「派閥解消は当然 説明責任の必要がある」

 自民党安倍派で事務総長経験者の下村博文・元党政調会長は記者団に対し、「清和研(安倍派)だけでなく、自民党そのものに対し大きな失望と不信を増長したことの責任を清和研もとらなければならない。解散することは当然だ」と述べた。「説明責任を一人ひとりが果たしていくということを、これからしっかりと対応していく必要がある」とも語った。

 一方、昨年12月に農林水産相を辞任した宮下一郎衆院議員は安倍派解散について「大変残念。致し方ないことだと思う」と記者団に述べた。

19:20

安倍派解散は「みんなの総意」 「反省とけじめ必要」

 自民党安倍派の議員総会が終わり、高橋はるみ党女性局長が記者団に「(安倍派は)解散の方向だ。みんなの総意だ」と述べた。「我々一人ひとりがしっかり反省をすることが重要だが、派閥としてもしっかりとけじめをつける。両方必要だ」とも語った。

19:00

泉代表「岸田内閣は総辞職すべきだ」

 立憲民主党泉健太代表は、自民党派閥の裏金問題で、岸田派の会計責任者が略式起訴されたことなどを受け、大津市で記者団に「岸田内閣は総辞職、岸田(文雄)首相は辞任すべきだ」と語った。

 泉氏は「なんせ(岸田派は)3千万円の不記載があった。こんな人に政権を担ってもらいたくはない。そんな国であってほしくない。政権交代に向けて、全力を尽くしていきたい」と話した。

18:45

岸田派の根本氏「責任あるが、やるべきは再発防止」

 東京地検特捜部が岸田派の会計責任者だった元事務局長を略式起訴したことを受け、同派の根本匠事務総長が国会内で記者団の取材に応じた。

 根本氏は「会計責任者に任せていたとはいえ、(岸田会長や自身の監督)責任はある」と述べたうえで、「責任はあるけれども、我々がやるべきは再発防止策。政治への信頼をいかに取り戻すか、ここに我々は真剣に真摯(しんし)に対応しなければいけない」と話した。

18:30

岸田首相が陳謝 「極めて遺憾。おわび申し上げる」

 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で東京地検特捜部が関係者を立件したことを受け、岸田文雄首相は首相官邸で記者団に「国民の政治に対する信頼を損ねるものであり、極めて遺憾であり、党総裁としておわびを申し上げる」と陳謝した。「まずは各政策集団(派閥)において説明責任を果たすことが重要だと考えている」とも語った。

 事件をめぐる岸田派の説明責任については「本日、宏池会(岸田派)事務局が必要な説明を行うと承知をしている。それを私も報告を受けたい。その上で対応を考える」と述べるにとどめた。

18:25

麻生派は活動継続 麻生氏がコメント発表

 自民党麻生派の麻生太郎会長(党副総裁)がコメントを発表した。

 「党の政治刷新本部で政策集団の在り方についての議論が行われており、来週にも中間とりまとめが行われるものと承知している」とした上で、「中間とりまとめを受けた上で、政策集団として活動して行くにあたり、その在り方について志公会(麻生派)所属議員とよく相談して参りたい」とした。解散する岸田派や二階派とは異なり、派閥としての活動を続ける考えを示した。

18:05

安倍派総会が始まる 塩谷座長「信頼を裏切った」

 政治資金パーティーをめぐる事件で関係者が立件された自民党安倍派の議員総会が党本部で始まった。冒頭、同派座長の塩谷立・元文部科学相が「信頼を裏切ったことに心より深くおわび申し上げる」と頭を下げた。

16:15

官房長官「宏池会幹部として重く受け止める」

 林芳正官房長官は午後の記者会見で、自身が座長を務める「宏池政策研究会」(岸田派)の元会計責任者が政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で東京地検特捜部に略式起訴されたことを受け、「宏池会の幹部の一人として、私も今回の事態を重く受け止めている。今後必要があれば、私自身からも説明したいと考えている」と語った。

 岸田派の元会計責任者は18~20年の3年分で、計3059万円のパーティー収入を記載しなかったとされる。林氏は座長として会計処理に関わっていないかを問われたが、「収支報告書を修正するという報告は発表の前日に聞いたが、それまで認識はなかった」と、これまでと同じ説明を繰り返した。

16:00

二階氏が派閥解散を表明「責任を痛感」

 自民党の二階俊博・元幹事長が記者会見を開き、「私は政治への信頼を取り戻すために、この際、志帥会(二階派)を解散する結論に至り、先ほど所属議員の了承を得た」と述べた。二階派の元会計責任者が在宅起訴、二階氏の秘書が略式起訴されたことについては「派閥を預かる会長として責任を痛感し、心よりおわびを申し上げる」と陳謝した。

 政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載しなかった経緯を把握していたかについて、二階氏は「日常の仕事に紛れて、そういうところまで手が回らなかった」と述べるにとどめた。

 派閥解散の判断については「岸田(文雄)さんから相談を受けたわけでも、アドバイスがあったわけでもない。我々の判断だ」とした。派閥のメンバーとの政策面での今後の連携などについては「自然体で常識の範囲でやっていきたい」と説明した。

 一方で二階氏は「派閥が何か悪いことをしているわけでなければ、金をごまかしているわけでも何でもない」と持論を展開した。この発言について、二階派事務所はその後、「派閥のパーティーが政策をゆがめたり、派閥所属議員が私的流用したわけではないとの主旨で述べられたもの」とのコメントを出した。

16:00

萩生田氏、安倍派総会欠席を表明「八王子市長選に全力」

 自民党安倍派幹部の萩生田光一・前政調会長が、派閥の政治資金パーティーをめぐる事件の経過説明のために19日夕に予定されている同派議員総会を欠席する意向を表明した。同派は組織的な裏金作りを続けていたとされ、萩生田氏は東京地検特捜部から任意聴取を受けていた。説明責任を果たすよう党内外から求められていた。

 萩生田氏は、報道各社に「清和政策研究会(安倍派)執行部と相談した結果、地元・八王子市長選の対応に全力を挙げるため、本日の臨時幹事会、臨時議員総会を欠席することとしました。私自身の政治資金については後日、説明する機会を設けたいと考えています」とのコメントを出した。

15:50

二階氏が派閥解散を明言

 二階派の谷公一・前防災担当相が都内で記者団に対し、二階俊博元幹事長が同派を解散する考えを派閥の議員総会で明言したと明らかにした。総会の様子について「会長が派閥を解消したいと明言された。多くの方は会長の苦渋の決断を尊重したいと考え、中堅・若手の今後の活動を考えた決断だから尊重したいということだった」と述べた。

15:35

岸田首相と麻生副総裁の会談始まる

 岸田文雄首相(自民党総裁)が党本部の総裁室に入り、麻生太郎副総裁と会談を始めた。麻生氏は56人の第2派閥を率いる。派閥の解散などをめぐり意見交換をしているとみられる。

15:15

「首相は『隗より始めよ、で対応』と説明」

 自民党の青年局と女性局のメンバーが首相官邸を訪れ、岸田文雄首相と面会した。「抜本的な党改革による解党的出直しが求められている」として、政治資金規正法改正や政治資金パーティー禁止を含めた派閥の弊害除去などを提言としてまとめ、申し入れた。

 女性局長代理で岸田派の国光あやの衆院議員によると、首相はメンバーに対し、派閥の解散表明について「(自民党の)政治刷新本部が議論を継続中であるのはもちろん重々承知している。ただ、足元の岸田派のけじめとして、『隗(かい)より始めよ』で対応した」と語ったという。

14:45

立憲・泉代表「自民に大きな組織的問題」

 自民党安倍派の幹部の立件が見送られた一方、政治資金規正法違反の罪で同派の会計責任者が在宅起訴され、裏金を受領したとして立件された同派の2議員が同党を離党したことについて、立憲民主党の泉健太代表は記者団に「まさにトカゲのしっぽ切りだ」と指摘した。裏金問題の実態解明をめぐり「岸田文雄首相が責任を果たしているとは到底思えない」とも述べた。

 泉氏は「安倍派幹部が誰も立件されない一方、会計責任者には罪が着せられる。国民は到底納得しない」とし、「ここまでトカゲばかりの政党か」と自民党を批判。「岸田首相が指導力を発揮して調査を行っていないし、処分もまったくしていない。自民党自身に大きな組織的問題があると明らかになった」と述べた。

14:30

自民・福田達夫氏「安倍派解散を速やかに、で一致」

 自民党安倍派の福田達夫・元総務会長は党本部で同派中堅・若手による会合を開いた後、記者団に「責任をしっかりと明確にした上で、(安倍派を)解散することも速やかに決めるべきではないかと我々の中では一致した」と述べた。午後6時に予定されている同派議員総会を前に、こうした考えを同派座長の塩谷立・元文部科学相に申し入れるという。

14:30

茂木幹事長「深く反省」 大野氏と谷川氏は離党

 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で東京地検特捜部が関係者を立件したことを受け、自民党の茂木敏充幹事長は記者団に「重く受け止め、深く反省し、心よりおわび申し上げる」と陳謝した。在宅起訴された大野泰正参院議員(岐阜選挙区)、略式起訴された谷川弥一衆院議員(長崎3区)については、「党紀委員会に諮り、離党届を受理した」と述べた。

 茂木氏は「今回の捜査結果を受け、当該グループの責任者に説明責任を尽くしていくようにと要請している」とも語った。

 自らが率いる茂木派を解散するかについては「派閥のあり方についても、党政治刷新本部で議論を進めている。来週にも策定する予定の中間報告も念頭に、グループの仲間ともよく相談していきたい」と述べるにとどめた。

14:20

安倍、二階、岸田派の会計責任者を起訴 大野、谷川、二階氏秘書も 東京地検

 自民党の派閥が政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載しなかったとされる事件で、東京地検特捜部は19日、最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)の会計責任者の職員を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で在宅起訴し、発表した。裏金を受領した安倍派の議員側では、大野泰正参院議員(岐阜選挙区)と秘書を在宅起訴、谷川弥一衆院議員(長崎3区)と秘書を略式起訴した。

 「志帥会」(二階派)については、元会計責任者を在宅起訴したほか、会長の二階俊博・元党幹事長の秘書を略式起訴した。「宏池政策研究会」(岸田派)は元会計責任者を略式起訴した。

11:55

茂木派の木原防衛相「私の所属グループは対象外」

 自民党茂木派の木原稔防衛相は記者会見で、岸田派の解散方針に関連し、「国民の政治不信の高まりの発端は一部の政策グループ(派閥)の不適切な会計処理だ」と述べた。

 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件について「政策グループの存在自体が問題なのか、グループの不適切な行為に問題があるのか。私の所属するグループ(茂木派)がその対象ではないから、判断がつかない」と述べた。東京地検特捜部は19日に安倍派、二階派、岸田派の処分を一斉に出すと報道されている。

11:40

斎藤経産相「深い感慨を持って受け止めている」

 岸田文雄首相が自民党岸田派の解散を表明したことについて、斎藤健経済産業相は閣議後会見で、「長い伝統ある宏池会(岸田派)を解散することを検討しているとの発言は、大変重い」と述べた上で、「自民党の一(いち)国会議員として、ある種の深い感慨をもって受け止めている」と語った。

 斎藤氏は無派閥。安倍派の裏金疑惑を受けて辞任した西村康稔経産相の後任として昨年12月に就任した。斉藤氏は「政策集団(派閥)のあり方についても、自民党の政治刷新本部で議論が深められていくので、期待しながら見守っていきたい」と述べた。

11:30

林官房長官「首相の判断を尊重」

 自民党岸田派の座長を務める林芳正官房長官は記者会見で、前日18日に岸田文雄首相から岸田派の解散について、「政治の信頼回復に資するのであれば、考えなければならない」と伝えられたと明かし、「首相の判断を尊重したい」と述べた。「首相の宏池会(岸田派)への思いの強さは重々承知している。その上での首相の判断ということで、重く受け止めている」とも語った。

 林氏は就任直後の昨年12月18日の記者会見では、派閥について「議員が集まって議論し、政策を磨き上げる活動には意義があると考える」と語っていた。

11:10

小泉法相「コメントすることは難しい」

 小泉龍司法相は記者会見で、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題への受け止めを問われ「捜査が進んでいる過程で、個々の刑事処分に関わる問題についてのお答えは控えざるをえない」と具体的な言及を避けた。

 岸田文雄首相が岸田派の解散の検討を表明したことへの見解も問われたが、「閣僚の立場として個々の政策集団のあり方についてコメントすることは難しい」とした。

11:00

「派閥はあっておかしくない」岸田派閣僚が複雑な心境

 「私見ということで……派閥っていうのはやっぱり、あっておかしくないと私は思うんですね」。岸田文雄首相が自民党岸田派の解散を表明した中、同派所属の盛山正仁文部科学相は閣議後の記者会見で複雑な心境をのぞかせた。

 盛山氏は「人間、3人寄れば派閥ができるとよく言われる。グループができるのは自然なことではないか」と指摘。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を踏まえ、「いったん(派閥を)解消して活動していくのも必要なやり方かもしれない」としつつ、「一番の問題はお金の問題ではないか」と語った。

 盛山氏は「所属する派の『会長』が解散すると言ったら、私は無所属になるということだと思う」とも述べた。実際のところ、岸田首相は2012年から岸田派会長を務めたが、派閥パーティー問題を受けて昨年12月に派閥を離脱。会長は空席になっている。

10:30

立憲・泉代表「ちょっと待って、あなた何派?」

 立憲民主党の泉健太代表は記者会見で、岸田文雄首相への批判を重ねた。

 首相が岸田派を解散すると決めたことについて、「解散しても、自民党における裏金疑惑(をめぐる取り組み)の1合目でしかない」と指摘。「裏で隠したお金には言及していない。持ち逃げしているような状況で、何の責任もとっていない」と述べた。

 また、首相が昨年12月に岸田派を離脱したことにも触れ、「ちょっと待て、と。あなた何派ですか」と疑問を投げかけ、「(首相は)何の権限で(岸田派解散と)言っているのか。(自身の派閥)離脱はフェイクで、実際の経営権、運営権は岸田さんにあったと明らかになった」と批判した。

 そのうえで、「目先の自民党の動きにだまされてはいけない。マスコミ、国民、野党も。そういったことを呼びかけていきたい」と語った。

10:15

「大きな決断だ」 国民・玉木代表

 岸田文雄首相が自民党岸田派の解散を表明したことについて、野党からも評価する声が上がった。国民民主党玉木雄一郎代表は国会内で記者団に「歴史と伝統のある宏池会(岸田派)を解散するというのは、率直に申し上げて大きな決断だ」と述べた。「自民党全体がどう受け止め、派閥の解消につながっていくのかを注視したい」とも語った。

 一方、玉木氏は「派閥の解消だけで(政治の)信頼回復につながるとは思えない。派閥を解消するかどうかは自民党の内側の話だ」と指摘。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を契機に、与野党で政治資金規正法の改正に取り組む必要性を強調した。

09:30

岸田派解散「潔い判断」 公明・石井幹事長

 公明党石井啓一幹事長は記者会見で、岸田文雄首相が前夜に自民党岸田派の解散の検討を表明したことについて「岸田首相は出身だった宏池会(岸田派)に非常に強い思い入れを持っていたのではないか。そういう意味で、潔い判断ではないかと感じた」と述べた。

 石井氏は「首相の判断が他の派閥にどれだけ影響を及ぼすかは今後、見守っていきたい」とも指摘。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件については「自民党自身が自浄作用をしっかり発揮することが大切だ。捜査が一段落した段階できちんと全容を明らかにすると同時に、再発防止策をしっかりと講じていただくことを期待したい」と強調した。

09:30

首相、岸田派解散明言 「国民から疑念の目注がれている」

 岸田文雄首相が首相官邸で記者団の取材に応じた。自身が会長を務めてきた「宏池政策研究会」(岸田派、46人)について「政治の信頼回復のために宏池会を解散する」と明言した。

 岸田派解散の表明に対して他派閥からは反発が上がっているが、首相は「他の派閥のありようについて何か申し上げる立場にはない」とした。そのうえで「国民から派閥というのがカネやポストを求める場となっているのではないかとの疑念の目が注がれている。こうした疑念を払拭(ふっしょく)して信頼を回復するために(党政治刷新本部で)政策集団(派閥)のルールについては考えていかなければならない」とした。

 また、パーティー収入を裏金化していたとされる「清和政策研究会」(安倍派、98人)の幹部を処分するとの一部報道について、「現在、捜査が続けられている。その結果を見た上で適切なタイミングで対応を考えていきたい」とした。

09:00

「岸田派の本気が見えた」 無派閥議員らが会合

 自民党の無派閥議員らによる会合が国会内で始まった。岸田文雄首相が前夜に岸田派解散の検討を表明したことについて、赤沢亮正・財務副大臣は10人近くの出席議員を前に「相当な覚悟が、本気が見えた。我々は敬意を払いたい」と述べた。

 一方で赤沢氏は「それで何も終わったわけではない。他の派閥はどうするんだという問題も残っている」とも指摘。「我々もまとまれる範囲で声を上げていかないと、無派閥は何を考えているのかが党の中でも共有されない」と述べ、火曜の昼に定期的に会合を開いていく考えを示した。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    西田亮介
    (社会学者・日本大学危機管理学部教授)
    2024年1月19日22時16分 投稿
    【視点】

    派閥解散を軸にする岸田総理のアプローチは最大派閥の安倍派に対する牽制球的でもあり、肉を切らせて骨を断つアプローチにも見えるなか、立憲・泉代表の指摘は興味深い。批判をうけて重い腰をあげて派閥を離脱していたはずなのに、岸田総理が派閥解散を決定で

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2024年1月19日22時16分 投稿
    【視点】

    各派閥が解散へ雪崩を打ちつつあります。派閥は自民党が1955年以来の長期政権を担う中で、有力者らが次の総裁=首相の座を争う中で生まれ、70年代には党が割れんばかりの抗争を繰り広げたものですが、もろいものです。  いまは「一強」に見えても、

    …続きを読む
政治資金問題

政治資金問題

「政治とカネ」にかかわる問題が浮上しています。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]