屋久島オスプレイ墜落 防衛政務官「地元の懸念払拭したい」

加治隼人 種子島通信員・上妻順子
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 【鹿児島】昨年11月末に屋久島沖で発生した米軍輸送機オスプレイの墜落事故で、松本尚防衛政務官が18日、県庁で塩田康一知事と面会し、事故後の対応などについて報告した。防衛省として、米側に事故原因の究明と再発防止を徹底するよう求めるとともに、漁業補償の準備も進める考えを示した。

 松本政務官は、1月中旬に米軍の捜索活動が終了し、屋久島の現地調査連絡所も撤収したと説明。「多大な協力をいただいた」と感謝を述べた。

 塩田知事は「原因究明と再発防止策に万全を期し、丁寧な情報提供をしてもらいたい」と要望。対策が講じられるまでオスプレイの飛行停止を継続するよう米側に要請してほしい、とする考えを改めて伝えた。

 松本政務官は「安全確保が最優先。事故状況、安全対策をしっかり確認し、地元の懸念を払拭(ふっしょく)するよう努めたい」と応じ、墜落後に操業できなかった漁業関係者への補償に加え、現場海域周辺の水質調査にも取り組むとした。

 その後、屋久島町役場と漁協を訪問。報道陣の取材に「機体を引き揚げ、米軍で調査が進んでいると聞いている。飛行再開については国民にしっかり説明しながら進めていきたい」と答えた。

 事故は昨年11月29日に発生。空軍のCV22オスプレイが岩国基地山口県)から嘉手納基地沖縄県)へ向かう途中に墜落し、米軍は乗員8人全員の死亡を認定した。うち1人は行方不明のまま。米軍と自衛隊は12月上旬以降、すべてのオスプレイの飛行を停止している。(加治隼人、種子島通信員・上妻順子)

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