芥川賞の九段理江さん 「AIのほうが優れていても自分で書きたい」

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 第170回芥川賞の選考会が17日開かれ、九段理江さん(33)の「東京都同情塔」(新潮12月号)に決まった。

 文章で初めて賞をもらったのは、小学校6年生のとき。「美しい日本語を使おう」と自ら題した作文だった。

 「この頃もいまも、同じことをしているんですよね。言葉で何ができるんだろうという好奇心が、私に言葉を使わせている」

 2021年に新人賞を受賞してデビューした。描いてきたのは、狂気を帯びた音楽教師や母親を憎む少女、競走馬にまで及ぶ。作品ごとに違う表情を見せてきた。「変えようとしているわけではなくて、書く前の自分には戻れないんです」

 受賞作は、近未来の東京が舞…

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