続く断水、配管点検できず 珠洲市、完全復旧までに「年単位の時間」

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波絵理子 中山由美 荻原千明

 能登半島地震では、生活に欠かせない上下水道が大きな被害を受けた。発生から2週間たった今も、6市町のほぼ全域を含む8市町計5万5千戸余りで断水が続く。珠洲市では、完全復旧まで「年単位の時間がかかる」との見方も出ている。

 「洗濯はできないし、お風呂に入れず、トイレも流せない」。珠洲市の市立緑丘中学校に家族5人で避難している公務員の女性(45)はため息をついた。

 支援物資として飲料水は届く。困るのは、それ以外の生活用水だという。服は、住めなくなった自宅から持ち出したものを着回してしのいでいるが、汚れて次第に着られるものがなくなってきた。営業しているコインランドリーが七尾市にあると聞いたが、「片道4時間ぐらいかかる。行こうという気持ちにはならない」。

 珠洲市では上下水道とも壊滅…

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この記事を書いた人
中山由美
専門記者|南極・北極担当
専門・関心分野
南極・北極、地球環境、野生生物
能登半島地震

能登半島地震

2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。地震をめぐる最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る]