往年の名車「6050型」 野岩鉄道が改修しお披露目

中村尚徳

 福島県南会津町と栃木県日光市を結ぶ第三セクター・野岩鉄道が11日、往年の名車として人気がある「6050型」の改修車両をお披露目した。6050型の「現役」は同社の2編成しか残っておらず、長く使い続けるため一昨年のクラウドファンディング(CF)で改修資金を調達し、観光列車化を進めていた。

 6050型は、かつて東武鉄道の浅草駅から会津田島駅までの直通快速で活躍した。砂まき装置などを備えた豪雪地域を走る性能があり、野岩鉄道では1986年の開業から「顔」として走らせてきた。

 しかし、車両の老朽化が進んだうえ、沿線人口の急激な減少にコロナ禍が追い打ちをかけたこともあり、乗客回復につなげる観光列車化計画が持ち上がった。

 2022年8月から10月までCFで費用を募り、沿線住民や鉄道愛好家など約1100人から約2184万円が集まった。改修は、畳座席や掘りごたつ席、実物の運転台を使った模擬運転台を設け、トイレを洋式にするなどした。

 二瓶正浩社長は「乗っていて楽しい電車をめざし、鉄道ファン、沿線住民に愛される車両にしたい」と話した。今月26日から週末を中心に運行する。(中村尚徳)…

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