全国700の「龍」を訪問 宮彫の超絶技巧が生む姿をファインダーに
上林格
初詣などで神社や寺院を訪れると、様々な場所で、今年の干支(えと)の「龍(りゅう)」に出会える。さい銭箱の上の虹梁(こうりょう)、柱など、木彫りの龍は多様な姿をみせている。
こうした木彫りは「宮彫」と呼ばれる装飾彫刻のひとつ。そんな龍だけを採り上げた写真集が出版される。
撮影したのは、東京都在住の写真家、若林純さん(66)。18日発売予定の「寺社の龍彫刻」(日貿出版)には、2006年以来巡った全国の寺社1千以上のなかから、260寺社、約700点を収めた。12年から地域別などに刊行した「寺社の装飾彫刻」シリーズの最新刊となり、計9冊目になる。
寺社や彫り師の個性が如実に
宮彫の巧みな技術で、想像上の生き物は、立体的で、生き生きとした姿をみせる。
たとえば、林西寺(石川県白山市)本堂の欄間には、いまにも飛び出してきそうな迫力満点の龍が飾られている。
彫刻の形態も多様だ。
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