「僕の気持ち」を代弁するアプリ 小5がChatGPT使って開発

有料記事ChatGPT

藤波優
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 人間顔負けの受け答えをする人工知能(AI)ChatGPTチャットGPT)。小中高生のIT人材発掘プログラムに選ばれた宮崎市の小学5年生がAIに自分の気持ちを代弁させるアプリを作った。背景に「みんなとおしゃべりしたい」という切なる思いがあった。

 11月はじめ、宮崎市の上田蒼大(そうた)さん(11)は自分で開発したアプリ「Be Free」を成果報告会で発表した。

 しゃべれない人が、ジェスチャーや筆談よりも自然に会話ができるというもので、チャットGPTを使っている。

 年齢や性別など自分のプロフィルを登録し、「歯医者」「友達との会話」などあらかじめつくっておいたものの中からシーンを選んで会話を始める。

 相手がしゃべると、アプリが音声を認識し、その答えにあいそうな単語が8個、画面に表示される。その中から最大3個を選ぶと3種類の文章が作り出され、そのうち、一番自分の気持ちにあったものを選べば、音声合成で読み上げてくれる。

 適切なものがない場合は、「追加」ボタンで使いたい単語を打ち込める。

 「その場に応じて、自分の考えに近い回答をAIが作ってくれるチャットです」

「我慢すること」が普通になっていた

 上田さんがこのアプリを開発したのは理由がある。

 上田さんには「場面緘黙(か…

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    サンキュータツオ
    (漫才師・日本語学者)
    2023年12月29日1時12分 投稿
    【視点】

    素晴らしいアイデアです。 AIなどを代表とした新しいテクノロジーが現れると、こうした技術が開発される一方で、話せる人までこうしたアプリに依存しコミュニケーション能力を低下させるとか、自分で考える力が損なわれるといった議論をする人がいますが

    …続きを読む
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    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2024年1月5日10時26分 投稿
    【視点】

    さまざまな症状や苦手意識を持っている方への「アクセシビリティ」としてチャットGPTが活用される、とても素晴らしい事例ですね。こうした若年層ならではの自由な発想のアイデアは全力で応援したいです。人の数だけアイデアが生まれる状況まで「AI」の利

    …続きを読む