自民政調会長打診に渡海元文科相「私で良ければ」 政治改革に意欲

佐藤瑞季 谷瞳児
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 自民党政調会長への起用方針が報じられた無派閥の渡海紀三朗元文部科学相(75)は21日午前、首相官邸で記者団に対し、岸田文雄首相(自民党総裁)から20日午後に政調会長への就任を打診されたことを明らかにした。「私で良ければ」と応じ、引き受ける考えを伝えたという。22日にも行う党役員人事で正式に就任が決まる。

 渡海氏は、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題が岸田政権を直撃していることを念頭に「自民党がこういう時だから、みんなが協力してやらないといけない」と語り、政調会長として首相を支える考えを表明した。

 今回の問題への対応については「政治の仕組みをどうするか、根本的に議論しなければならない。リクルート(事件)の時のように国民の信頼が落ちていることに危機感を持っている」と指摘。「一議員として言わせてもらえば、その議論も党内でしっかり始めないといけない」とも述べ、就任後に政治改革に向けた取り組みについて首相と協議する意向を示した。

 派閥の解体については否定し、「自分たちが尊敬するリーダーを党の中で押し上げていく、ひいては結果として総理大臣にして日本の国を良くしていこうとすることは、一切問題ない」と語った。

 首相は安倍派による組織的な裏金作りの疑惑を受けて、同派所属の閣僚や党幹部を一掃する方針。渡海氏は、萩生田光一政調会長の後任となる。(佐藤瑞季、谷瞳児)

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