自民党の「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる問題で、同派の宮沢博行防衛副大臣は13日、販売ノルマの超過分に対するキックバック(還流)について「(政治資金収支報告書へ)記載しないでよいと派閥から指示があった」と語った。同派所属議員で、派閥による組織的な裏金作りへの指示を認める発言は初めて。
宮沢氏は同日、国会内で記者団の取材に応じた。同派はノルマを超えた分について、派閥の収支報告書に収入として記載せず、議員側への還流も支出として記載しない運用をしてきた疑いがある。宮沢氏は、派閥から指示があったことを認めたうえで、「長年やってきているので適法と推測し、指示に従った」と釈明した。誰の指示だったかは「私は全くわからない」と述べた。
主な使途は「政治活動としての交際費」などとした。この問題については派閥から箝口令(かんこうれい)が敷かれているとし、「早く潔白を説明したいと多くの議員が思っている」と話し、同派の姿勢に否定的な見方を示した。
また、一連の問題を受けて岸田文雄首相が、安倍派の松野博一官房長官ら4閣僚と副大臣5人の計9人を交代させる方針を決めたことについては「中途半端に去らないといけないのは、政治家として本当に悔しい」と語った。
派閥から「しゃべるなという指示はございました」
宮沢博行防衛副大臣と記者団の一問一答は次の通り。
――キックバックの記載に関して、党からどのような指示があったか。
派閥の方からかつて、収支報告書に記載しなくてよいという指示がございました。
――どのような指示で、誰からか。
それについては私は全く分かりません。
――その指示をどのように受け止め、対応したか。
この問題が発覚して記憶があ…