故郷を離れた周庭さん、いまも恐怖 自由とは…3年間考え続けた答え
香港を離れ、カナダに出国したことを明らかにした民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)さんが10日、朝日新聞のインタビューに応じた。香港の現状や、自らの自由への思いについて語った。
周さんは2020年に香港で逮捕され、抗議デモを扇動したなどの罪で収監された。出所後も沈黙を強いられていたが、今月3日、カナダからSNS上に声明を発表し、もう香港には戻らないことを明らかにしていた。
Q 10日に香港で区議選が行われましたが、どう見ていますか。
A 3年前に香港国家安全維持法(国安法)が成立してから、香港の選挙制度はまったく変わりました。すべてが中国政府にコントロールされていて、民主派が一切立候補できません。政府が「愛国者」とする人しか立候補できない制度になってしまいました。香港人からすると、すごくかなしいことです。
この区議選は、本当の選挙ではありません。元々、香港には「一国二制度」、言論の自由、投票の権利などが保障されていました。いま、それはまったくない。選挙は政権の道具として使われているだけで、本当に残念に思います。
Q 中国政府や香港政府は、周さんのことを批判しています。
A 中国政府も香港政府も…
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- 【視点】
ロイターの報道によれば、周庭さんはカナダ行きの際、日本経由の便を希望したものの、警察から許されなかったとされています。単に乗り継ぎだけでも、日本に立ち寄りたいという気持ちがあったのでしょうか。恐らく現在周庭さんは、カナダから出られる状況では
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