日中の大学学長ら160人交流 37大学が参加、広島大が開催校に

編集委員・副島英樹
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 日本と中国の大学学長が教育や研究のあり方を協議する第13回日中学長会議が11月29日、広島市内のホテルで開かれた。日本から19大学と5機関、中国から18大学が参加し、「多様性と融合~これからの時代に求められる人材と高等教育~」をテーマに約160人が交流した。

 日中学長会議は2000年に14大学が参加してスタート。主に隔年で開かれ、各界に提言を出してきた。21年はコロナ禍でオンライン開催となり、今回は4年ぶりに対面で開かれた。前身校から数えて来年で150周年となる広島大学が開催校となり、東京大学北京大学が幹事校を務めた。

 基調講演で広島大の越智光夫学長は、半導体分野の研究開発の強化や人材育成などについて話し、「平和で持続的な未来社会の実現に向けて国内外を牽引(けんいん)する存在でありたい」と述べた。続いて中山大(中国)の高松(ガオソン)学長は「知識の伝達機関としての大学はイノベーションの主体であり、国の発展と人類の進歩をリードする上でますます重要な役割を負っている」と述べ、学際的な学びの重要性を強調した。

 中国の呉江浩(ウージャンハオ)・駐日大使もあいさつに立ち、「現在、中日関係は改善・発展の重要な段階にある。両国の協力と関係発展のために新たな貢献をしてほしいと願っている」と語った。(編集委員・副島英樹)

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