ググって探した国外脱出の道 米で急増、中国系不法移民が向かうNY
Growing Numbers of Chinese Migrants Are Crossing the Southern Border【前編】
南部国境(メキシコ国境)から米国に入国する移民が急増する中で、予期せぬ場所からやって来る人たちが増えている――。中国だ。
米国との距離や多難な行程にもかかわらず、過去1年間に2万4千人以上の中国籍の移民がメキシコから米国に入国する際に拘束されている。政府のデータによれば、この数は過去10年間の合計を超えているという。
こうした中国籍の移民たちは通常、ビザを必要としない南米エクアドルに空路で入る。そして、中南米やさらに遠方から来る数十万人の他の移民と同じように、金を払って、密輸業者に誘導してもらい、コロンビアとパナマの間の危険なジャングルを通り抜け米国へ向かう。米国に入ると国境警備当局へ出頭し、多くは亡命を求める。
そしてほとんどの人たちが亡命に成功している。それがさらなる亡命を招いている。移民裁判所で中国籍の人々は他の国の人々よりも亡命申請に成功している。そして、申請が却下された人々も結局、米国に滞在することになる。なぜなら中国政府がこうした人々を引き取らないからだ。
世論を二分する移民問題の論争において、この問題は米国の移民制度上の意外な落とし穴で、ほとんど議論されていない。米政府は移民の出身国の政府に不法滞在者の引き取りを強制できない。ほとんどの国は協力的だが、約12カ国は極端に非協力的で、とりわけ中国の非協力ぶりは最悪だという。
政府の非公開データに言及するため匿名を条件に取材に応じた米政権関係者の一人によれば、最終的な国外退去命令を受けた後に米国に滞在している130万人のうち、約10万人が中国人だという。
なぜ中国を離れるのか。記事の後半では、南米を経由して米国に亡命しようとする移民の言葉を紹介します。筆者のアイリーン・サリバン氏は、ニューヨーク市警のイスラム教徒に対する監視をめぐる報道で、2012年にピュリッツァー賞の調査報道部門を受賞しています。
動画サイトやグーグル検索で調べた亡命ルート
こうした移民たちは、新型コ…