観光列車は土佐弁で「おきゃく」の雰囲気 JR四国がモニターツアー

福家司
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 JR四国は16日、旅行会社の関係者らに高知県の新たな観光コースを探ってもらおうと、土讃線を走る観光列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」を使ったモニターツアーを実施した。参加者は、土佐弁で宴会を意味する「おきゃく」の雰囲気を楽しんでもらうために作られたシートで向かい合わせに座り、食事を楽しんだ。

 同社によると、このシートは「高知家のだんらんシート」と名付けられ、2020年4月の登場時から12席設置されている。テーブルをはさんで向かい合わせの形にしたり、左右両側の窓に向いた形にしたり、レイアウトを変えられる。しかし、登場時からコロナ禍が続いてきたため、宴会の雰囲気になる向かい合わせの形は、ほとんど活用されてこなかった。

 この日、列車は窪川から高知まで運行され、旅行会社とメディア関係者ら27人が乗車した。だんらんシートを向かい合わせにして12人が座り、地酒や特別料理の夕食を楽しんだ。高知到着前には、シートを向かい合わせから窓向きの形に変える作業が実演された。

 松山市の旅行会社員西谷柚香さん(27)は、「同席した方は初対面が大部分だったが、すぐに打ち解けた。観光列車の乗客は個人やカップルが多いが、工夫次第で需要はあると思う」と話した。JR四国は今後、向かい合わせにしたシートをグループ客向けに売り出していきたいという。

 モニターツアーは、NHKの連続テレビ小説「らんまん」の効果で観光客が増えたことを生かし、さらに集客を目指そうとそうと企画された。参加者らは観光列車への乗車に先立ち、司牡丹酒造(佐川町)などを見学した。

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