首相「背後に犯罪グループ」「海外で売春も」 悪質ホストクラブ
悪質なホストクラブで若い女性客らが高額な売掛金(ツケ)を背負い、売春させられるケースがあると指摘されることについて、岸田文雄首相は24日の衆院予算委員会で「治安対策上問題のある犯罪グループが背後で不当に利益を得ている可能性も視野に対策を進めている」と述べた。
首相は、ホストクラブで高額な売掛金を負った女性が「返済のために海外での売春を勧められる事例があると承知している」とも答弁した。
相談窓口、全国の「婦人相談所」で一本化
首相は20日の衆院本会議で「相談対応の強化」に言及。武見敬三厚生労働相は24日の予算委で「(売春経験のある女性の保護を担う)婦人相談所に相談窓口を一本化し、そこから関係部門に連携をとる形で万全の体制で対応を整えるよう省内に指示した」と述べた。立憲民主党の堤かなめ氏への答弁。
婦人相談所は各都道府県に設けられており、専門の婦人相談員が対応にあたっている。「困難な問題を抱える女性支援法」が2024年4月に施行された後は、「女性相談支援センター」「女性相談員」に改称される。
厚労省の女性支援室は「居住地の婦人相談所に電話をもらえば、相談内容に応じて、警察や消費生活センター、法テラスにつなぐ」としている。
相談所の一覧は、厚労省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/001141247.pdf)に掲載されている。
警察庁や厚労省、消費者庁などは24日、関係省庁で会議を開き、悪質ホストクラブ問題をめぐる現状を共有した。東京都や新宿区も参加した。