イチローの打球が割った窓、旭川東高校で記念展示「野球部員の励み」

奈良山雅俊
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 元大リーガーのイチローさん(50)の打球が割った校舎の「窓」が、北海道旭川市の旭川東高校で記念展示されることになった。準備をするため、20日に業者が割れた窓ガラスをそのままの形で持ち帰った。

 イチローさんは今月4~5日、「臨時コーチ」として野球部員を指導。フリーバッティングを披露し、4階建て校舎の屋上にも飛ばす中、1球が3階の数学教室の窓ガラスを直撃した。本塁から約110メートル。防球ネットは2階の高さまでしかなく、運悪く「失敗弾」となった。

 幸い窓は2重窓で、割れたのは外側のアルミサッシ窓(厚さ5ミリ)。さすがに2枚抜きにはならず、球は地面に落下した。内側の窓が無事だったので、生徒たちが授業中、寒さに震えることはなかった。

 ひび割れた窓ガラスを壊さずに外すのは、業者も初めて。慎重に時間を掛けて外し、別の2枚のガラスに挟んで持ち帰った。アルミ枠で「額装」して学校に戻すという。

 費用は高校側が全額負担する。サイン入りのボールやフリーバッティングの時のバットも寄贈され、同校出身で女子やり投げの北口榛花(はるか)さん(25)のグッズと一緒に並ぶことになる。

 野球部は旧制中学時代を含めて11度も道大会決勝で破れ、甲子園を逃している。野球部の佐藤俊行副部長は「野球部員の励みにもなるが、ほかの生徒にも見てもらい、何かの刺激になってもらえれば」と話している。(奈良山雅俊)

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