「最強伝説の幕開けだ!」 文筆家の蜂谷あす美さんが語る北陸新幹線

佐藤常敬
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 福井市出身でJR全路線を乗り尽くしたという旅の文筆家、蜂谷あす美さん(35)の講演会が11日、福井県小浜市であった。開業が近づく北陸新幹線の魅力と、新幹線を利用した新しい旅の楽しみ方を語った。

 まず、蜂谷さんは雪に強い、北陸新幹線の特徴を強調した。2015年春の金沢開業以来、8年間で雪の運休はわずか3日間だったと紹介。雪をはじき飛ばす「スノープラウ」が車両先端に付いていることや、雪をとかすスプリンクラーが線路に配されていることなどを挙げ、「ほかの交通手段と比べても雪の日の安心感は抜群だ」と話した。

 また、開業後は全ての列車が始発とする敦賀の優位さを力説。福井県南部の「嶺南地方」がにぎわうことへの期待を語った。敦賀は、東京、名古屋、大阪の三大都市全てに直接アクセスできる「日本海唯一のまち」になるとし、開業を「嶺南最強伝説の幕開けになる」と続けた。

 延伸後の楽しみ方については、長野や大宮(埼玉)など「東京」以外の沿線各地とつながることだと説明した。「今後、敦賀を中心に各地との結ばれ方が変わっていく」と期待を示した。敦賀―長野は約2時間、敦賀―大宮は約3時間で移動できるはずだとして、長野に日帰り旅行が可能になると提案。大宮では東北新幹線に接続することから、福井から仙台や青森などへと乗り換え1回で済むようになり、東北旅行も身近になると話した。

 蜂谷さんは今後の新幹線について、「福井の人が自分たちの乗り物として活用することが何よりも大事」と締めくくった。

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