「君たちはどう生きるか」韓国でベストセラーに 映画公開で急上昇

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 宮崎駿監督の長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」が、韓国で10月下旬に公開されて、大きな注目を集めている。これに伴い、吉野源三郎(1899~1981)著「君たちはどう生きるか」の韓国版も現地で売り上げが急増。ベストセラー入りしている。

 宮崎監督自身も影響を受けたと語り、映画のタイトルに決めたという同作は、児童文学者や編集者として活躍した吉野が執筆。日中全面戦争が始まった1937年に出版された。

 韓国では2012年に翻訳版が発売。映画の公開を機に売れ行きが急上昇し、大手書店「永豊文庫」では11月1週目の総合部門4位を記録した。同「教保文庫」では青少年部門で1位となっている。教保文庫によると、「20代から40代まで幅広く読まれ、特に男性読者層が目立っている」という。

 教保文庫のインターネットサイトの読者レビューでも、評価はおおむね高い。「1930年代に青少年に向けて、このような本を書いたというのはすごい」「青少年向けだが成人の私にも大きく響いた」など多数のレビューがついている。

 スタジオジブリの作品は韓国でも人気が高く、今回の長編映画も日本で封切られた時から話題となっていた。韓国映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワーク調べでは、9日までの累計観客数は約155万人。10月25日の公開初日に同ネットワークのデイリーランキングで初登場1位となり、11月7日まで14日連続で首位を守り続けた。

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