MVPの大谷翔平、本塁打でパワー全盛の米国を魅了 長谷川滋利さん

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聞き手・笠井正基
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 大リーグのエンゼルスでプレーし、今季は日本選手初の本塁打王に輝いた大谷翔平選手(29)が、アメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に輝きました。自身2年ぶり、日本選手では初となる2度目のMVP受賞です。どんな意味合いを持つのか、エンゼルス、マリナーズで投手として活躍した野球解説者長谷川滋利さんに聞きました。

 ――大谷選手が2度目のMVPに選ばれました。

 「すごいですね。今季のア・リーグでは他に大きなインパクトを残した選手がいなかったので、大谷選手が受賞するのも妥当だと思います。日本選手ではなかなか厳しいとされてきた、パワーを象徴する本塁打王になったのは誇らしいことです。あまりにもすごすぎて、どう表現して伝えたらいいか悩ましいほどです」

 ――やはり、投打「二刀流」で規格外の活躍をしたことが引きつけたのでしょうか。

 「サイ・ヤング賞やシーズンMVPについて、投票者は単に数字だけでなく、選手の印象も加味して選考すると思います。なので、緩い球を投げる投手の10勝より、豪速球で10勝する投手の方が印象は良いですよね。本塁打についても豪快な本塁打をかっ飛ばす選手の方が印象に残ります」

 ――今季の大谷選手は打率3割4厘、44本塁打、95打点でした。どう見ていますか。

 「打者としての大谷選手は、投手目線で見た投球や配球をそのまま打撃で生かしていると思います。データもかなり研究しているのでしょう。投手の気持ちも打者の考えも分かるのは彼しかおらず、絶対的に有利です」

 ――大リーグでは小技やスピードより、パワーが求められているように見えます。そうした文化のなかで、大谷選手は日本勢初の本塁打王のタイトルを獲得しました。

 「自分が現役時代のときも、パワー全盛の流れを感じていました。意外に思ったのは、今もそうですけど、細かい部分でも日本より進んでいるケースがあります。ただ、基本は速い球を投げ、遠くに飛ばす。そこにファンはひかれてきたのです」

 「そもそも、野球の歴史を振…

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