「世界初」鉄道にも水素エンジン JR東海が開発中、脱炭素めざす

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内藤尚志
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 JR東海は16日、水素エンジン付きの鉄道車両の開発に乗り出したと発表した。実現すれば世界初となる試みで、走行中の二酸化炭素(CO2)の排出をほぼゼロにできるという。2050年のカーボンニュートラル(脱炭素)に向け、来年にも屋内で模擬走行試験を始める。

 特急「ひだ」などに使っているHC85系車両のハイブリッド技術を応用。いまは軽油を燃料とするディーゼルエンジンにモーターを組み合わせて走っているが、このエンジンを水素が燃料のものに置き換える。

 JR東海が自社で化石燃料を使うことなどによって直接出すCO2は、年7万トンほどだ。その過半は、電化されていない高山線や紀勢線などを走る車両の燃料によるものだという。脱炭素化に向け、バイオ燃料や水素を使う燃料電池車両の研究には着手済みだ。だが、燃料の調達コストや坂を上れる出力の確保といった課題に直面し、実用化のめどは立っていない。

 水素エンジンにも手を広げる…

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