「救いを求めて性被害に遭った」 カトリック女性信者の告白
「神父に話を聞いてもらえば自分のPTSD(心的外傷後ストレス障害)は治ると思い込んでいた」
カトリック神言修道会を提訴することに決めた東京都在住の60代の女性は、結婚をして長女を妊娠していた1991年、洗礼を受けてカトリック信者になった。洗礼を受けてからはほぼ毎日教会に通い、祈りを捧げた。
カトリック信者の女性が、外国人神父から繰り返し性被害を受け、それを訴えたにもかかわらず適切な対応をとらなかったとして、神父が所属していたカトリック神言修道会を提訴することがわかりました。女性は朝日新聞の取材に被害の状況やその後の修道会の対応について語りました。
背景には、15歳から18歳までの間、家に出入りしていた母親の交際相手に性交を強いられた経験がある。母は見て見ぬふりをした。
高校卒業とともに家を出て働きながら看護師の資格をとった。しかし、「自分は汚れた」「自分が悪い」という思いにさいなまれ、自分には生きる価値がないと思い続けてきた。
長女が中学生になるころから、さらに具合が悪くなった。長女が自分と同じような性被害を受けるのではないかという恐れからだ。
信仰に救いを求めた。「告解(ゆるしの秘跡)」と呼ばれる儀式で悩みや苦しみを神父を通して神様に話せば心穏やかになれる、と複数の神父から勧められ、2012年、当時通っていた長崎の教会の外国人神父に過去の性被害と長年苦しみ続けていることを打ち明けた。
神父はこう言ったという。「…
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