元AV出演者、作品の販売差し止めなど求め提訴 AV新法施行後初か
アダルトビデオ(AV)の元出演者が、出演作品の販売・配信の差し止めを求めたのに応じなかったとして、東京都内のAVメーカーに映像データの販売差し止めや1320万円の損害賠償などを求める訴訟を9日、東京地裁に起こした。
原告は、現在作家などとして活動する大島薫さん。差し止めは、昨年6月施行のAV出演被害防止・救済法に基づく請求で、代理人の伊藤和子弁護士は「施行後、民事訴訟では初めてではないか」としている。
訴状によると、大島さんは2014年にAVデビューし、被告メーカーでは1作品に出演。15年の引退後も作品販売は続き、17年には無断で写真集が制作・発売された。
18年に業界団体が過去作品の販売停止申請を受け付け始めたのを受けて20年に申請したが、被告メーカーは応じず、21年には過去の映像を使った新たな映像作品や写真集を発売した。今年2月以降、救済法に基づく差し止めを求め、6月に販売が停止されたという。
大島さんは、停止を求めても販売が続いた経緯や、新たな二次利用作品が作られる可能性を踏まえ、今後の販売差し止めや映像データの削除などを請求。精神的苦痛やパブリシティー権侵害に対する賠償も求めている。
「当たり前のことを訴え出ることで…」
提訴後に会見した大島さんに…
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