大型選挙控え、フェイクの拡散止めるには マスク氏が語った「使命」
英ロンドン近郊のブレッチリーで開催された「AI(人工知能)安全サミット」最終日の2日、英国のスナク首相とX(旧ツイッター)を買収した起業家のイーロン・マスク氏が対談した。
AIが生成した本物のように見える動画や画像「ディープフェイク」がXでも拡散されていることについて、マスク氏は「どのように管理するかを考えることは、民主主義の完全性を望む人々にとって極めて重要な使命だ」と述べた。
マスク氏は来年、米国の大統領選挙を始め、様々な国で国政選挙が控えていることに触れ、「来年、世界の人口の大部分が投票することになり、問題は私たちの目の前にある。(偽情報が)争点になる初の選挙になるだろう」とも語った。
ボットによる情報操作「克服できない問題」
また会場から、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」の利用が始まってから、人間の文章に近い洗練された「フィッシング詐欺」が実際に増加しているとの指摘もあった。この点についてマスク氏は、Xで自動的に投稿を拡散する「ボット」による情報操作を例に挙げ、「依然として深刻化しているが、来年では克服できない問題だ」と述べた。
これに対してスナク首相は「人々がテクノロジーを信頼できるようになるには、リスクが最大限軽減されたことを示す必要がある。そのために、研究に投資し、人材を集めている。スピード感を持ってやらなければいけない」とサミットの意義を改めて強調した。
マスク氏「こんなに素晴らしい友達はいない」
マスク氏は、学習したデータ…
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- 【提案】
マスク氏はX上でボット対策として,ボットの大量生成を制限するような施策を数多く行っています.一方で,偽誤情報対策などで欠かせない研究のためのデータ分析にも大きな制限をかけてしまい,X上でのディープフェイクなどが拡散するメカニズムを解明するこ
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