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空自戦闘機、豪州に巡回展開へ 集団的自衛権を視野に共同訓練

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成沢解語
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 防衛省は、航空自衛隊の戦闘機をオーストラリア空軍基地に一定期間派遣するローテーション展開の検討に入った。早ければ来年度にも段階的に始める方針だが、法的根拠が乏しく、事実上の海外配備との指摘もある。豪州軍への攻撃に集団的自衛権を行使し、自衛隊が反撃することも視野に共同訓練する。集団的自衛権の適用範囲が広がる可能性がある。

 軍備増強を続ける中国に対処するため、日豪両国は近年急速に安全保障面で協力関係を深めている。昨年1月には、共同訓練する際の入国手続きを簡単にする「円滑化協定(RAA)」に署名。今月19日に都内で開かれた日豪防衛相会談では、RAAを適用して共同訓練の実績を積み重ねることで一致した。ローテ展開も念頭に置いたとみられ、これを受けて検討が本格化し始めた格好だ。

 ローテ展開は、一定規模の部隊を派遣し、入れ替えながら一定期間とどまらせる運用。米軍は在日米軍基地を含む世界中の海外基地で繰り返している。

 自衛隊も、アフリカ東部ソマ…

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