イスラエル軍が越境攻撃を拡大、150カ所空爆も ガザは通信途絶
イスラエル軍は27日夜、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に3夜連続となる越境攻撃を行った。地上作戦の規模を広げて28日も作戦を続けているとし、ハマス壊滅を目指す本格的な地上侵攻への動きを強めている。28日で戦闘開始から3週間となるなか、国連総会は27日、緊急特別会合で「敵対行為の停止につながる人道的休戦」を求める決議案を採択した。
イスラエル軍のハガリ報道官は28日朝の会見で、「我々は戦争の段階を進めている」と述べ、歩兵や砲兵部隊を使った作戦の拡大は「戦争の全体目標に資する」とした。軍は、27日夜にガザ北部にあるハマスの地下トンネルなどの拠点約150カ所を空爆し、今月7日の奇襲攻撃を計画・実行した幹部ら、ハマスの戦闘員を殺害したと発表。作戦は継続中だという。
現地からの27日夜の映像には、暗闇に爆発の閃光(せんこう)がひっきりなしに浮かび上がるなどの激しい空爆の様子が映る。戦闘開始から3週間が経つなか、軍は「これまでで最も強い」規模の攻撃を行っているとした。
一方、ハマスの軍事部門は27日夜、「イスラエル軍の地上からの侵入に対峙(たいじ)し、激しい戦闘が起きている」とSNSに投稿し、衝突がガザ北東部のベイトハヌーンと中部ブレジであったとした。「敵は待ち伏せ攻撃に陥った」として、イスラエル側の作戦は「失敗」だと主張。「いかなる試みにも防御の計画がある」とした。
イスラエル軍による激しい空…
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- 【視点】
こんな無残な犠牲を増やすことが、何を生むのでしょうか。例えハマスを殲滅しようとしても、これだけの一般市民の殺戮を行えれば、憎しみの連鎖となり、また新たなハマスを生むだけです。2001年アメリカ同時多発テロの首謀者ウサマ・ビンラーディンの怒り
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イスラエル・パレスチナ問題
イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]