キャンプで女児にわいせつ、元市議に実刑 母の後悔「信頼していた」

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前田智 机美鈴 甲斐江里子
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 主催したキャンプで参加者の女児にわいせつな行為を繰り返したとして、強制わいせつ罪に問われた元大阪狭山市議・井上健太郎被告(55)に対し、大阪地裁堺支部は30日、懲役6年(求刑懲役7年)の判決を言い渡した。荒木未佳裁判長は「保護者は被告の実績を信頼して子どもを預けている。環境を悪用した犯行で、卑劣で狡猾(こうかつ)だ」と理由を述べた。

 判決によると、井上被告は2020年4月~21年8月、小学生らを対象にしたキャンプイベント中に、当時10~13歳の女児6人にわいせつな行為をした。

 公判で検察側は、「市議の立場を利用し、女児の尊厳を無視した卑劣な犯行だ」と批判した。井上被告は起訴内容を認めて、謝罪。弁護側は「被告は反省しており、再犯のおそれはない」と寛大な処分を求めていた。

 公判では女児の保護者が意見陳述し、「子どもたちは被告が刑期を終えても一生傷を背負って生きていく。罪の重さを理解してほしい」と訴えていた。(前田智)

「性被害の多くは知り合いから」生かせなかった教訓

 娘が被害を受けた40代女性は、我が子を被害に遭わせてしまった後悔と、被告への言葉にならない怒りを抱えてきた。

 被告は子ども向けのキャンプを長年主催。参加者募集のチラシは小学校でも配布されていた。

 女性は娘が小学校低学年の頃から、20回以上キャンプに送り出してきた。2020年9月、キャンプ後に迎えに行くと、娘とその友達が「寝ている時に被告が下着の中に手を入れてきた」と伝えてきた。

 口ぶりは深刻ではない。「寝…

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