小学館が「小学三年生」11年ぶり発売 中学受験テーマに「復活」
首都圏で中学受験熱が高まるなか、小学館が、中学受験に特化した内容で学習雑誌「小学三年生」を11年ぶりに発売した。最盛期には100万部以上売れていたが、2012年に休刊。今回、単号で復活させた。中学受験では小3の冬から塾通いを始めるケースが多いため「三年生」にしたといい、担当者は「保護者にも懐かしんでもらえれば」と話す。
「小学三年生」は学年別の月刊学習雑誌の一つで、1924年に創刊。子どもの関心に寄り添った記事や付録、学習記事などが人気を集めた。
26日に発売されたのは「小学三年生 中学受験チャレンジ増刊 首都圏版」。大手塾の問題や実際の入試問題にもチャレンジできる。図形学習のための付録付きだ。
首都圏の受験事情を調査・発信している「森上教育研究所」が、私立中入試の集中日である2月1日午前に東京・神奈川にある私立中を受けた人数を調べたところ、今年は4万3千人超と過去15年間で最多。1都3県の公立小の全6年生の人数を分母としたときの受験率は15・0%で、こちらは過去最高となった。
昨年は小学館漫画賞に中学受験を題材とした「二月の勝者―絶対合格の教室―」(同社刊)が選ばれた。今回復活した「小学三年生」の松元章展編集長によると、中学受験熱は今後も続くと見て昨年から出版に向けた準備を進めてきたという。「受験に向けた勉強が本格化する前の小3の子どもたちを応援し、手助けするような雑誌を目指した」
B5判で136ページ。本体価格は税込み1650円。今回は単号での復活だが、今後中学受験に特化したシリーズ化も検討しているという。
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