YAWARAの悔しさがPLUTOに結晶した(小原篤のアニマゲ丼)
丸山正雄さん「『YAWARA!』をアニメにした時、どうしても原作と似ない。アニメーターはみんな滋悟郎は描けるのに柔(やわら)ちゃんが難しい」
浦沢直樹さん「僕の絵はアニメにしづらい。アニメを週1本作るのって人間業じゃないんで、波があるのはしょうがないと思っていました」
丸山さん「だから『PLUTO』で一番難しいアトムとウランは、『MONSTER』の総作画監督をした藤田しげるが全部見る。それが『PLUTO』のコンセプトでした。特に後半のアトムとウランはすごい。藤田の表情づけが良くて泣けます」
1941年生まれの丸山さんは虫プロダクション、マッドハウス、MAPPA、スタジオM2と様々なスタジオをベースにアニメを作り続け、「YAWARA!」「MASTERキートン」「MONSTER」と浦沢マンガのアニメ化を全て手がけてきたプロデューサーです。ネットフリックスが26日に全8話の配信を開始した「PLUTO」がその最新作。確かにアトムとウランはほれぼれする美しさ。1話の盲目の作曲家ダンカンとロボット執事ノース2号の静かな感動ドラマも、声優羽佐間道夫さんと山寺宏一さんの名演もあり全編の白眉(はくび)でした。しかし主人公のロボット刑事ゲジヒトの顔が安定しないのが何とも残念(特に作画を海外に出した2話)。やはり浦沢キャラは手ごわい。
「PLUTO」は、手塚治虫…
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら