「偏った指導で同性愛に誘導」と発言した台東区議が謝罪 一部撤回も

宮野拓也
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 自民党の松村智成・台東区議は26日、9月20日の区議会一般質問で「偏向した教材や偏った指導があれば(子どもを)同性愛に誘導しかねない」などと発言したことについて、本会議で謝罪し、一部を撤回した。

 松村区議は「議員として配慮に欠ける表現があり、それにより傷つかれた方におわび申し上げる」と発言。「同性愛に誘導しかねない」とした部分のほか、「指導する教員によっては、同性婚選択的夫婦別姓を認める世の中にしなければならないという一方的な思想が生徒児童に植え付けられる」などとした部分の取り消しを申し出て、認められた。

 本会議前には、性的マイノリティーの当事者らの市民団体「Stand for LGBTQ+ Life」が、発言撤回と謝罪を求めて集めたネット署名1万6922筆を、松村区議に手渡した。本会議を傍聴したメンバーの小林美咲さん(30)は「一部ではなく全部を取り消すべき発言だった。撤回までに時間がかかったが、その間に(LGBTQなどについて)勉強した様子もなかった」と批判した。

 松村区議は同じ一般質問で、今回撤回した部分以外に「性の多様性ばかりに重点を置き、男性や女性の特徴を軽視するような教育をしては、児童が混乱するばかり」などと述べ、批判されていた。(宮野拓也)

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