公取委がグーグルを調査へ スマホ検索サービスで自社優遇求めた疑い
高田正幸
米グーグルがスマートフォンの初期設定で自社の検索アプリの搭載をメーカー側に求めていた疑いがあるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで調査に乗り出す方針を固めた。関係者への取材でわかった。
関係者によると、グーグルは端末メーカーに対し、出荷時のスマホにグーグルの検索アプリを搭載するよう求めたほか、端末画面上でのアプリの配置先を指定。また、ライバルの検索アプリを端末に搭載しないことを条件に収益の一部をメーカー側に分配していた疑いがあるという。
グーグルは日本の検索市場でトップシェアを誇る。公取委は、グーグルが検索サービス分野でライバルの事業活動を排除したり、取引先の事業活動を制限したりしている疑いがあると判断した模様だ。
グーグルの検索サービスをめぐっては、米司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反で同社を訴えた訴訟が9月に始まった。司法省側は、グーグルが自社の検索サービスを初期設定にしてもらうため、アップルなどの端末メーカーに「毎年100億ドル(約1・5兆円)を支払っている」と指摘。検索市場での独占を違法に維持していると主張している。