「皆で社会変えた」 性別変更求めたトランス男性 受け止めた家裁

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遠藤隆史 大平要

 トランスジェンダーが戸籍上の性別を変えるのに手術を強いる規定は、憲法に違反して無効――。静岡家裁浜松支部はそう判断し、手術を受けていないトランス男性の性別変更を認めた。近く最高裁大法廷が憲法判断を示す論点で、家裁が先んじて「違憲」に踏み切った。

 「申し立ては、自分のためだけにしたつもりはない。皆で社会を変えることができた。同じ悩みを持つ若い人、子どもたちの希望になったらいいなと思う」

 性別変更を申し立てた鈴木げんさん(48)は、決定を歓迎した。

 鈴木さんは、生殖能力の喪失を求める性同一性障害特例法の規定は「人権侵害だ」との思いで、2021年10月に手術なしでの性別変更を申し立てた。家裁はその思いを正面から受け止めた。

4年前の最高裁「合憲」決定から変化は

 規定の違憲性をめぐっては…

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この記事を書いた人
遠藤隆史
東京社会部|最高裁担当
専門・関心分野
司法、労働、福祉