藤井聡太名人、将棋史上初の「八冠独占」を達成 王座タイトルを奪取
将棋の藤井聡太名人・竜王(21)が史上初の「八冠独占」を達成した。名人・竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖という七つのタイトルを保持する藤井名人が11日、第71期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)第4局で永瀬拓矢王座(31)に勝ち、シリーズ成績を3勝1敗とし、唯一残っていた王座のタイトルを奪取した。
京都市東山区のウェスティン都ホテル京都であった王座戦第4局は永瀬王座の先手番で、戦型は両者得意の「角換わり」に。序盤から永瀬王座の指し手が猛烈に早く、持ち時間は各5時間だが、午後の早い段階で、消費時間は藤井名人の方が3時間も多い場面も。「永瀬王座の研究が生きる展開になったのでは」と検討陣。形勢も「永瀬王座が良さそう」との評判。だが、夕食休憩後の夜戦に入り、形勢は二転三転。最後に勝機をつかんだ藤井名人が午後8時59分、138手で勝利した。
終局後、藤井八冠は「本当に苦しいシリーズだった。結果は幸いしたんですけど、この経験を糧にして、もっと実力をつけていかないといけない。(八冠について)この1、2年はタイトル戦の結果はよかったんですけど、見合った力があるかと言われればまだまだなので、引き続き実力をつけていくことが必要かなと思いました」と話した。
藤井八冠は愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段(54)門下。2016年に史上最年少の14歳2カ月でプロ入りし、史上5人目の「中学生棋士」に。デビューから負け無しの29連勝という新記録で藤井ブームを巻き起こし、20年には初タイトルの棋聖を奪取した。
今年6月には20歳10カ月…
【本日23:59まで!】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら