「なぜ大阪維新の会はこんなに選挙に強いのか」身を切る改革の内実は
「身を切る改革」は、今は「維新の会」の看板政策として掲げられています。何を切り、切った結果どのような影響が出ているのか。財政学者の吉弘憲介さんは、地域政党・大阪維新の会のおひざもとである大阪市の財政運営を分析し、その内実を明らかにしようと試みています。話を聞きました。
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ターゲットにされた「既得権益」
「なぜ大阪維新の会はこんなに選挙に強いのか」「有権者は何を見て判断しているのか」。維新が掲げる「身を切る改革」の内実を探ろうと、大阪市の財政運営を分析しました。
維新は公務員組織、外郭団体などを「既得権益」としてターゲットにし、「身を切る」対象として削っていきました。例えば市の人件費は、橋下徹氏が市長になった2011年以降急激に低下しています。かつて100以上あった準公務員的な外郭団体の数も、今は15団体です。行政サービスなどの外部委託先は、営利企業の割合が10年度の38・0%から、17年度には50・9%に伸びました。「官から民へ」が具現化されています。
中間層のニーズに合致
では、削った分の配り方はど…
- 【視点】
先月あった東大阪市議選。ここで、大阪維新は、「身を切る改革」の自作自演をしました。もうすぐ市議選というタイミングで、いきなり議員定数の削減を打ち出し、他会派が反対すると、「身を切る改革をすすめるのは維新だけ」とやったのです。市民の参政権にか
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