「子どもの学習に影響も」 教員採用のハードル低下、専門家の危機感
聞き手・高浜行人
公立学校教員の採用試験の志願者数が減り続けている。現在各地で実施されている来春採用に向けた試験でも「過去最低」となる地域が相次ぐ。岩田康之・東京学芸大教授(教師教育)は、教育委員会が取り組む志願者確保策に、ある懸念を示す。教員のなり手を増やすため、本当に必要なこととは。
――教員採用試験の志願者が減り続けています。教員の長時間労働の問題が解決されないことが背景にあるとの指摘があります。
教員への志望度がそう高くなく、他の業種などと迷っている学生にとっては、休日が少ないとか平日は12時間以上学校にいるといったことを聞けば、敬遠したくなるのは当然でしょう。特に、中学や高校の教員免許は文学部や理工学部など様々な学部でとれるため、ほかの職種と迷う学生も多い。こうした「浮動層」への影響は小さくないでしょう。
「浮動層」の学生を取り込むには
――志望度が低い学生を取り込むには、どのような対策が必要ですか。
現在、学校や行政が取り組ん…
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら