リニア工事差し止め訴訟 裁判官ら実験線を視察

池田拓哉
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 【山梨】リニア中央新幹線をめぐり、南アルプス市にある計画予定地の地権者ら8人が、事業主体のJR東海名古屋市)に工事の差し止めなどを求めて甲府地裁に訴えている裁判で、裁判官らが15日、県内のリニア実験線を視察した。

 視察は笛吹市都留市の計4カ所であった。いずれも実験車両が地上走行している「明かり区間」。原告や被告も参加し、現地の状況や実験車両が通過する様子を外から確認した。

 原告が工事差し止めを求めている約5キロの区間も地上走行が予定されている。原告はリニア開業後の公害として、車両通過に伴う騒音や振動による健康被害などを挙げる。視察について原告の一人は「これまでの訴えがうそでないと信じてもらえたと思う」。

 JR東海は請求棄却を求めており、取材に対し「係争中なのでコメントは差し控える」としている。(池田拓哉)

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