伊藤詩織さんの中傷イラスト投稿、漫画家への賠償命令が確定

遠藤隆史
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 性被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織氏が、事実と異なるイラストをツイッター(現在はX)に投稿されて名誉を傷つけられたなどとして、投稿した漫画家のはすみとしこ氏らに賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第一小法廷(岡正晶裁判長)は、はすみ氏の上告を棄却した。14日付の決定で、上告ができる理由にあたる憲法違反などがないとだけ判断した。はすみ氏に110万円の賠償を命じた二審・東京高裁判決が確定した。

 はすみ氏は2017~19年、伊藤氏に似た女性に「枕営業大失敗!!」と書き添えたイラストを投稿するなどした。二審判決は、一審・東京地裁と同様、はすみ氏の一連の投稿は「伊藤氏が虚偽の性被害を訴えていると示す内容で、多大な精神的苦痛を与えた」と認定。その上で、投稿が広く閲覧されたことを踏まえて、賠償額を一審の88万円から増額した。

 伊藤氏はこの訴訟で、はすみ氏の投稿をリツイートした男性2人も提訴していて、いずれも11万~22万円の賠償を命じられた。遠藤隆史

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