朝鮮人虐殺の記録に透ける「何とか小さく」 研究者「今の政府も」

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有田哲文

 100年前の関東大震災における朝鮮人虐殺をめぐり、松野博一官房長官が「事実関係を把握できる記録が、政府内に見当たらない」と発言した。しかし殺傷事件として起訴や裁判に至った際の記録は存在し、目撃証言もある。史実から目をそらすような発言に対し、研究に携わる人たちは批判を強めている。

裁判など多くの記録が存在

 松野氏の発言は8月30日、記者から虐殺事件への見解を問われた際のもの。同じ答弁は5月の参院内閣委員会でも、当時の谷公一国家公安委員長らが繰り返していた。

 しかし、公の記録は多数存在する。自警団を組み、殺害に関わった人たちの一部が罪に問われたからだ。代表的なものが当時の司法省による調査で、被告の氏名が殺人などの罪名とともに一覧表で残っており、国立国会図書館でも閲覧できる。判決文も一部は公刊されている。

 「裁判の存在を否定し、あわ…

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有田哲文
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歴史、経済