関電の高浜2号機が再稼働 40年超の老朽原発、国内3基目の稼働

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佐藤常敬 西村宏治

 関西電力は15日、運転開始から47年が過ぎ、国内で2番目に古い高浜原発2号機(福井県)を再稼働させた。原発の運転期間は原則40年で、審査を経て60年まで延長できる。40年を超えて動くのは高浜2号機で3基目。さらに4基が審査中で、原発活用を進める岸田政権の下、古い原発への依存がより強まりそうだ。

 15日午後3時、原子炉内で核分裂を抑える制御棒の引き抜き作業が始まり、原子炉が起動した。20日に発電機を送電網につなげ、10月16日に営業運転に入る計画だ。国内の原発33基のうち、これで12基が現行の規制基準の下で稼働した。

 高浜2号機は1975年に運転を始めた。2011年11月に定期検査に入り、再稼働は約11年10カ月ぶりになる。東京電力福島第一原発事故後にできた規制への対応に時間がかかっていた。

 関電は7基の原発を持ち、すべて福井県内にある。今回の再稼働で、定期検査中の大飯4号機をのぞく6基が動く。原発の稼働率が上がることで、24年3月期は過去最高の経常利益を見込む。

 国内の原発33基のうち、2…

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この記事を書いた人
西村宏治
経済部|関西経済
専門・関心分野
経済、ビジネス、国際関係