【そもそも解説】H2A打ち上げ成功 日本のロケット開発の現状は

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村山知博
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 大型ロケットH2Aの47号機が7日、打ち上げに成功した。どういうロケットで、何を搭載していたのか。ここのところトラブルが相次ぐ日本のロケット開発の現状は。

 Q H2Aロケットとは、どういうロケットなのか。

 A H2Aは日本の主力ロケットで、2001年8月に試験機1号機が打ち上げられた。今回は47号機となる。三菱重工業宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた。

 Q 今回はどんな衛星を載せたのか。

 A JAXAが開発した月探査機SLIM(スリム)とX線天文衛星XRISM(クリズム)。SLIMは4~6カ月かけて月に向かい、日本初の月面着陸をめざす。

 Q 5月に打ち上げられる予定だったのでは。

 A 後継ロケットH3の初号機が3月、打ち上げに失敗した影響で延期されていた。共通する2段エンジン点火装置の部品に問題のある恐れがあったんだ。ショートする恐れのある部分の保護テープを増やしたり、部品に損傷がないかを確認したりするなどの対策をしたそうだ。

 Q H2Aは、引退が決まっている。

 A 50号機で打ち上げが終了となる。46号機まで97・8%という高い成功率だった半面、打ち上げ費用が1回100億円と高く、衛星の打ち上げを思うように受注できなかった。H3は打ち上げ費用の半減をめざしている。

 Q どうやってコストを抑え…

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この記事を書いた人
村山知博
くらし科学医療部
専門・関心分野
天文・宇宙、環境、エネルギー、原子力