達増氏ににじんだ危機感 対有力候補で政策前面に 岩手知事選回顧

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杉村和将 東野真和
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 「偉い人に忖度(そんたく)する政治なのか、一人ひとりの県民を重視する政治なのか。その争いの岩手における最終決戦の趣があった」

 知事選の当選確実が報じられた3日夜、達増拓也氏(59)は、選挙事務所に集まった支持者に手ぶりを交えて熱っぽく語った。

 勢いに乗る相手側が、知事ポストを本気で奪いにきた戦いだった。

 2021年の衆院選で、17回続けて当選してきた小沢一郎氏が岩手3区で歴史的敗北。22年の参院選岩手選挙区では、小沢氏と達増氏の秘書だった立憲民主党現職の木戸口英司氏が自民党候補に敗れた。

 「最後の砦(とりで)」ともいわれる知事職を失えば、県政界の構図は一変する――。

 達増氏はそれまで4度の知事…

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この記事を書いた人
杉村和将
文化部|将棋麻雀担当
専門・関心分野
将棋、麻雀、まちづくり