西九州新幹線開業から9月で1年 沿線自治体、観光客誘致を後押し

三ツ木勝巳
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 【佐賀】西九州新幹線(武雄温泉―長崎)の開業から、9月23日で1年を迎える。沿線の自治体は観光客の誘致を後押ししようと、交通費の助成や訪日外国人客インバウンド)対策に力を入れている。

 嬉野市は30日、交通費を助成するキャンペーン「嬉野温泉へGO!GO!」の申し込みをスタート。西九州新幹線の嬉野温泉駅を利用し、市内の対象の宿泊施設に宿泊した場合、出発地に応じて1人最大3万円の交通費を補助する。

 嬉野市を訪れる観光客を増やす狙いで、予算は事務費なども含めて1億2千万円。助成額が大きいことから、ネット上ではキャンペーンの開始前から注目が集まった。30日午前9時から受け付けを始めると、申し込みが殺到。午前中で予定額を終了するほどの大反響となった。

 武雄温泉駅がある武雄市が期待を寄せるのは、インバウンド効果だ。

 市内の飲食や小売り、観光など約600業者のうち、キャッシュレス決済端末を導入する割合は約3割にとどまる。インバウンドに対応するため、その導入率を約5割に引き上げることをめざすという。

 観光看板の多言語化も進める考えだ。観光地を案内する看板に貼り付けたQRコードをスマートフォンで読み込むと、英語やタイ、韓国、中国の4カ国語の案内をスマートフォンで表示できるようにする。

 9月の市議会定例会に提出する補正予算案に、必要な費用を盛り込んだ。小松政市長は「これからもインバウンド対応を進め、交流人口を増やし、さらには多文化共生にもつなげていきたい」と話した。

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