国のサイバープログラム、倫理教育拡充へ 「恒心教」の容疑者が参加

[PR]

 東京音楽大学に爆破予告ファクスを送ったとして大学院生ら2人が逮捕された事件で、大学院生が総務省関連のサイバーセキュリティープログラムに参加していたことについて、松本剛明総務相は29日の閣議後会見で、「倫理教育の講義内容、講義時間数を本年度から拡充する」と語り、プログラムの内容を変更する考えを明らかにした。

 このプログラムは、サイバーセキュリティー人材育成を目的とした「SecHack(セックハック)365」。総務省所管の国立研究開発法人「情報通信研究機構」が主催する。捜査関係者によると、大学院生は2021年度に参加していた。

 松本総務相は、同省としては事実関係を確認中としつつ、「事実であれば大変残念」と話した。また、「サイバーセキュリティーに関する倫理教育に一層力を入れることによって、報道されているような事案が発生しないように、防止に努める」と語った。

 東京農工大大学院生の佐藤直(22)=威力業務妨害罪や著作権法違反罪などで起訴=と、無職の大熊翔(26)=威力業務妨害罪で起訴=の両被告は共謀して1月23日、東京音楽大に「高機能爆弾を334個しかけた」などと書かれた文章をインターネットファクス送信サービスを使って2回送信したとされ、8月に逮捕・起訴された。29日には、他人のクレジットカード情報を不正に使って買い物をしたとして私電磁的記録不正作出・同供用と窃盗の疑いで再逮捕された。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません