女子選手の唇にキス スペイン・サッカー連盟会長を資格停止に
国際サッカー連盟(FIFA)は26日、女子ワールドカップ(W杯)の表彰式で、優勝したスペイン女子代表選手の唇にキスをして批判を浴びている同国連盟のルイス・ルビアレス会長について、90日間の資格停止とする暫定処分を発表した。スペインの#MeToo運動としても注目され、騒動が広がっている。
スペイン女子代表は20日、オーストラリアとニュージーランドが共催したW杯の決勝でイングランドを破り、初優勝を果たした。試合後の表彰式で優勝メダルを授与する際に、ルビアレス氏はMFのジェニファー・エルモソ選手の頭を引き寄せて唇にキスをした。この行為が口づけを強要した性的嫌がらせに当たるとして国内外で大きな批判を招いた。
ルビアレス氏は当初、スペイン国内のサッカー連盟の会長を辞任するとみられていたが、ロイター通信によると、25日に開かれた連盟の緊急会議で辞任拒否を表明。キスが合意の上だったなどとも主張した。
「私の意思に反して、行われた行為だ」
これに対し、エルモソ選手が同日、「私の意思に反して、私を尊重せずに行われた行為だ」と述べ、連盟側からルビアレス氏を擁護するように圧力を受けたとするコメントをSNSで発表した。女子代表選手たちがルビアレス氏が辞任するまで国際試合をボイコットすると表明して抗議するなど、騒動が拡大していた。
FIFAは26日、懲戒処分の審査が始まるまでの当面の処分として、サッカーに関する国内外すべての活動について、ルビアレス氏を暫定的に90日間の資格停止にすると決めた。また、ルビアレス氏にエルモソ選手やその関係者に連絡を取ることを控えるように命じた。
FIFAは声明の中で「すべての人を尊重するという絶対的な約束を繰り返し表明し、この約束に反するあらゆる行為を最も強い言葉で非難する」としている。
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- 【視点】
このニュース、どんどんおおごとになってきていて、海外の主要ニュースでも大々的に報じられています。 展開がまるで2021年の日本のオリパラ組織委会長の失言の時のよう。 私も表彰式を観ていて、表彰台の一番手前に陣取ったルビアレス会長が次
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