「もう収まらない」処理水放出前に漏らした首相 選挙と中国を意識
岸田文雄首相は米国から帰国した翌日の20日に福島第一原発を視察し、21日に漁業者と面会、22日に海への処理水の放出日を決めた。最終局面で首相が牽引(けんいん)した24日の放出は、漁業者への説明のあり方も含めぎりぎりまで調整が続いた。
放出を翌日に控えた23日、首相は周辺にこんな言葉を漏らしたという。「最後は自分が前面に立たないと、もう収まらないと思った」
政府が処理水を「夏ごろ」に放出する方針を決めたのは今年1月。それから7月ごろまで、政府内では三つの放出シナリオが検討された。
■中国の批判に「情報戦を戦う…
福島第一原発の処理水問題
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