新しい耐熱客車を準備 黒部宇奈月キャニオンルートの観光開放を控え

平子義紀
[PR]

 富山県黒部市を拠点に山岳観光の目玉として来年、一般開放する「黒部宇奈月キャニオンルート」。ここで使う新型耐熱客車が、8月から納車されている=写真、関西電力提供。

 欅平(けやきだいら)と黒部ダムを結ぶ同ルート約18キロの大半は地下だ。途中のトンネル「高熱隧道(ずいどう)」を抜ける約6・5キロの「上部専用軌道」を約30分かけて進むのに、この客車に乗る。従来と比べて非常脱出口を加えた。11人乗りで納車は3両。残りの客車7両と新型の蓄電池機関車2台を年度内に導入する。ツアーの開放に向けて、自動列車停止装置などの安全対策を強める。

 富山県は2018年、黒部ダムの工事用輸送路を一般開放し、旅行商品にする協定を関西電力と結んだ。関電は落盤を防ぐ工事や避難路を整備。新しい機関車や客車もその一環だ。

 ツアーは来年6~10月を想定。天候や積雪の状況次第で11月も検討する。旅行商品は来年1月末ごろから発売する見込みだ。(平子義紀)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません