保育現場にスキマバイト 「子ども目線でも考えて」保育士らが懸念

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平井恵美 松本千聖
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 保育所など子どもを預かる現場に、スポットワーク(スキマバイト)が広がっている実態を3~4月、朝日新聞本紙やデジタル版で伝えました。記事には現役の保育士らから多くの意見や体験談が寄せられました。その一部を紹介し、保育現場の課題について考えます。

「一生の一部を預かる 片手間の仕事ではない」

 「我々は専門知識を土台として子どもの育ちを支えている。血の通った人間同士のやり取りを通して、お子さんの一生の一部を預かり、微力ながら保護者を支えられるように努力している」

 千葉県鎌ケ谷市の保育士、小川輝雅さん(41)は、保育士の仕事に誇りと喜びを持って20年働いてきた。同時に起こる様々な出来事に対処しながら、一人ひとり個性の違う子どもと向き合う。「保育は誰にでもできる片手間の仕事ではない」と言う。

 1日単位で働くスキマバイトの保育士について、小川さんは「コツコツと積み上がるのが信頼関係。信じるに足る存在になるからこそ頼れるのであって、スキマバイトの保育士がその日出会ったお子さんや保護者と即座に信頼関係を結ぶのは難しいのでは」。

 厳しい労働環境と低い待遇を…

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この記事を書いた人
松本千聖
くらし科学医療部
専門・関心分野
医療、子どもや女性の健康、子育て