「AI使うから報酬安く」フリーライターに突然の要求、違法の恐れも
高田正幸
AI(人工知能)でもできる仕事だから報酬を安くして――。文章や画像を自動的に作り出す「生成AI」の登場を理由に、依頼主がフリーライターにこんな要求をするケースがあった。「仕事を奪う」とも言われる生成AIの登場は、フリーランスなどの働き手にどんな影響を及ぼすのだろうか。
「ChatGPT(チャットGPT)を使うから、報酬を半減して欲しい」。今年に入って取引先だったウェブ会社からメールでこんな要請を受けたのは、フリーランスのライターとして活動している40代の女性だ。
医療機関のウェブサイトに掲載する文章の執筆をこの会社から請け負っていた。メールはこれまで1文字あたり2円だった報酬を、1文字あたり1円にしてもらえないかという内容だった。
仕事は同じ、報酬は半減に「まさか」
「チャットGPTである程度文章が作成できるようになった」「あなたより安い値段で引き受けている人がいる」と、相手方は理由をあげたという。
ただ、女性が依頼された仕事…