小児がんと闘い、星になった我が子思う 「星まつり」今年で30回目

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前田伸也
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 小児ガンと闘った子どもたちをしのぶ追悼会「星まつり」が、福岡県久留米市で開かれた。家族や担当医師らが集い、悲しみや苦しみを分かち合い、命の大切さを胸に刻む。会は今年、30回目を迎えた。

 「昨日、四十九日を迎えました」。男性が声を詰まらせた。胸元には手のひらサイズのポケットアルバム。娘の入院前と闘病中の笑った写真が並んでいる。娘は18歳でこの世を去った。「娘がもたらした縁だと思い、参加しました」

 昨年末に14歳の娘を亡くした父親は、額に入れた絵を会場に飾った。娘の作品だ。芸術系の学校への進学をめざし、病院での受験に備えていた。「(受験を決意し)涙を流して喜んでいたことを覚えている」。処置室に向かう娘と交わした「頑張れよ」「頑張るよ」という会話が最後となった。

 「娘はどこに行ったのかな、天国はあるのかな、と考えることがあったが、今では、愛した人のそれぞれの心に天国があるのだと思っている」

「悲しさをポロポロ置いていける場」

 「星まつり」は、毎年7月の海の日に開かれる。主催は久留米大学病院の小児科血液腫瘍(しゅよう)グループ親の会「木曜会」で、小児ガンと闘った子を支えた親同士、悲しみや苦しみを分かち合い、支え合おうと発足した。

 会員は10人。福岡県久留米…

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