「黒霧」の霧島酒造、20年ぶり「芋」じゃない新焼酎発売へ 米と麦

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中島健
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 焼酎製造大手の霧島酒造宮崎県都城市)は2日、麦焼酎と米焼酎の新商品を9月13日に発売すると発表した。現在は、大ヒットした「黒霧島」などの芋焼酎が生産量の大半を占めており、米と麦の新商品は二十数年ぶり。江夏順行社長は「新たなブランドの価値を創造することを願っている」と語り、芋焼酎に負けない主力商品に育つことをめざすという。

 新商品は、麦焼酎の「霧島ほろる」と米焼酎「霧島するる」。麦焼酎の新商品は22年ぶり、米焼酎は23年ぶりになる。

 いずれも麴(こうじ)の原料に、米をわずかに磨いて糠(ぬか)層や胚芽(はいが)が残った玄米を使うのが特徴。磨き方の調整で、味わいや香りの深みを実現したという。

 さらに、それぞれ独自に開発した2種類の酵母を使い、麦焼酎はバナナのような甘い香り、米焼酎はすっきりした口当たりと日本酒のような華やかな香りになった。

 5年以上前から開発に取りかかっており、芋焼酎の研究の過程で得た技術を用いて完成させた。芋焼酎の生産は近年、サツマイモ基腐(もとぐされ)病の拡大で原料確保に苦労している。自社で種苗の生産に乗り出すなど「不安定な状況」なだけに、新商品への期待は大きい。

 江夏拓三代表取締役専務は「…

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