ネクタイ着用を要求めぐり、議長への不信任決議可決 観音寺市議会

和田翔太
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 【香川】観音寺市議会(定数20)は31日、篠原和代議長が6月定例議会の期間中、ノーネクタイだった議員3人にネクタイ着用を求めたことをめぐり、議長への不信任決議案を賛成8、反対6の賛成多数で可決した。篠原議長は「私に対してのパワハラだ」と反発している。

 不信任決議を提案したのは大久保隆敏市議(立志会)。決議によると、篠原議長はクールビズを推奨する通達を出していたにもかかわらず、大久保市議ら議員3人に対してネクタイの着用を求めた。この対応は、個人の自由の尊重をないがしろにするもので「人間として許すことのできない行為」としている。

 討論では大矢一夫市議(自民新政会)が決議案に賛成する立場から「議長の立場でありながら多くのうそがある。議員うんぬんより社会人として問題だ」などとこれまでの議長としての態度などについても批判した。

 篠原議長は昨年の12月定例議会で同市初の女性議長に就任した。その際、大久保市議も就任に賛成し副議長を務めていたが、8月24日付で辞職した。

 篠原議長は報道陣に「『着用したらどうか』と言っただけ。強要は一切していない」と述べた上で、「今回のことは明らかに私に対してのパワハラ。今後公にして考えをまとめる」と話した。

 不信任決議に賛成した複数の会派は、7日の一般質問までに議長を辞任しなければ今後の審議に欠席する考えを明らかにした。決議に法的拘束力はない。(和田翔太)

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